
最近なんだが、奥歯が痛くて困っています
ある日突然、奥歯のあたりが「ズキズキ」と痛んだり、「パンパン」に腫れてしまったことはありませんか?
その症状、もしかすると親知らずの炎症かもしれません。
この記事では、親知らずが腫れる原因とその対処法、歯科医院での治療についてわかりやすく解説します。
親知らずが腫れる原因とは?
親知らずの周囲が腫れるのは、次のような理由が考えられます。
- 食べかすや細菌の侵入:親知らずはみがきにくく、汚れがたまりやすい箇所です。きれいにみがいているつもりでも、食べかすが残ってしまい細菌が繁殖する原因となる場合があります。
- 生え方の問題(横向き・斜め):半分歯ぐきに埋まっていると、炎症を起こしやすくなります。
- 免疫力が低下している:体調が悪いときに症状が出やすくなります。
この理由で、親知らずの周りの歯ぐきに炎症が起こる状態「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」といいます。
腫れ・痛み・口が開きづらいなどの症状が出て、ひどい場合はのどや顎の方まで広がる痛み・膿の排出や口臭・発熱、リンパ節の腫れを伴うこともあるので注意が必要です。
応急処置としてできること
放置すると智歯周囲炎のように悪化する可能性が高いので、早めに歯科医院へ受診することが重要ですが、すぐにはいけないこともあるかと思います。
そんなときに、応急処置として自宅でできることを紹介します。
冷やす(外側から)
保冷剤や濡れタオルで頬側を軽く冷やすと、腫れや痛みがやわらぎます。
市販の痛み止めを服用する
ロキソニン・イブなどの鎮痛剤が有効です。※あくまで一時的なものです。
うがいは常温の水でやさしく
強いうがいは炎症を悪化させることがあるため注意しましょう。

硬いもの・刺激物を避ける
腫れている側での咀嚼や、辛い食べ物・アルコールは避けましょう。
歯科医院での治療内容
歯科医院にかかるとまず、親知らず周囲の歯肉の腫れ、波動(膿がたまっている感触)、開口制限の有無、リンパ節の腫れなどを確認し、必要に応じてレントゲンやCTで膿の広がりを評価します。
そして症状や状態に応じて、治療が行われます。
炎症のコントロール
抗生物質・消炎鎮痛薬を処方します。
また、必要に応じて生理食塩水や希釈した消毒液での洗浄や、切開による排膿処置も行います。
親知らずの抜歯
炎症が落ち着いたタイミングで抜歯を検討します(急性期の抜歯は避けることが多い)。
経過観察
生え方や腫れの程度によっては、すぐに抜かず様子を見る場合もあります。
⚠️親知らずが腫れたときのNG行動
以下のような行動は、炎症を悪化させる原因となるため、避けましょう。
- 熱いお風呂・激しい運動・飲酒
- 自分で押したり触ったりする
- 市販の抗生物質を自己判断で使う
💡まとめ:親知らずの腫れは放置NG!
親知らずの腫れや痛みは、とてもつらいものですが、早めに正しい処置をすることで改善できます。
応急処置で少し落ち着いたとしても、根本的な解決には歯科医院での診察が必要です。
「ちょっと腫れてるかも…」という段階でも大丈夫です。
気になる方はお気軽にご相談ください。
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