「痛くない=大丈夫」とは限りません。虫歯が深い場合、治療の結果として神経の治療(根管治療)が必要になることがあります。本記事ではその理由と防ぐためのポイントを解説します。目次
痛みがなくても進む虫歯
虫歯は必ずしも強い痛みを伴いません。歯髄(神経)が慢性的に弱っていると、むしろ痛みを感じにくいことがあります。そのため「痛くなかったのに、治療したら神経の治療が必要に…」というケースも珍しくありません。
治療で神経に影響する理由
歯は「エナメル質 → 象牙質 → 歯髄(神経)」の三層構造です。虫歯が象牙質まで進むと、治療で削る範囲が神経の近くに及びます。
- 削った際に神経が露出する(露髄)
- 弱った神経が刺激に耐えられない
- 治療後に炎症や痛みが出る
このような場合、やむを得ず根管治療が必要になります。
痛くなくても危険なサイン
神経が弱ると反応が鈍くなり痛みを感じにくくなるため、「痛みがない=健康」とは限りません。画像診断や診査で状態を確認することが重要です。
根管治療を防ぐポイント
- 定期検診で早期発見
- 痛みがなくても早めに治療
- 深い虫歯は神経を残す治療(覆髄・VPT)を検討することも
早期発見・早期治療が、神経を守り歯を長持ちさせる近道です。
よくある質問
Q. 治療後に痛くなったら失敗ですか?
A. 失敗とは限りません。神経付近まで削った場合、一時的な知覚過敏や炎症が起こることがあります。症状や検査結果に応じて経過観察や根管治療を判断します。
Q. 神経はできるだけ残せますか?
A. 可能であれば残します。条件が合えば覆髄・VPTで歯髄保存を試みますが、感染や炎症の程度によっては根管治療が最善となります。
まとめ
- 痛みの有無だけで判断しない(無痛でも進行することあり)
- 削る範囲が神経近くになると根管治療が必要になることがある
- 早期発見・早期治療と歯髄保存の検討が鍵
本記事は一般的な情報です。具体的な診断・治療は口腔内の状態により異なりますので、歯科医師にご相談ください。
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