
歯みがき粉っていろんな種類があるけど、どうやって選べばいいんだろう?
毎日使う歯みがき粉、なんとなく選んでいませんか?
歯みがき粉は歯の健康を保つためには実は非常に重要な役割を持っており、用途に合わないと、効果が十分に発揮されません。
本記事ではむし歯予防・知覚過敏・歯周病予防・ホワイトニングの4つの目的で、歯科医目線のおすすめを厳選しました。選び方・比較表・使い方のコツまでご紹介します。
歯みがき粉の選び方
まずは、歯みがき粉はどのような点に注目して選ぶと良いのか、5つの観点から解説していきます。
- フッ素濃度:フッ素にはむし歯予防効果や抗菌作用があります。効果を最大限に期待する場合は、1450ppmF(国内市販上限)がおすすめです。ただし、6歳未満は歯みがき粉を誤って飲み込んでしまうことがあるため、量に注意が必要です。
- 研磨性:知覚過敏がある方やエナメル保護目的は低研磨〜無研磨を選択するとよいでしょう。
- 殺菌成分:歯周病予防にはCPC(塩化セチルピリジニウム)やLSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)などが含まれている歯みがき粉を使用するとプラーク抑制効果が期待できます。
- ステイン対策:ホワイトニングはポリリン酸Na、メタリン酸Naなどが含まれているものを選ぶと化学的に着色除去可能です。
- 発泡・香味:長時間みがきたい人は低発泡・マイルドな味が◎。
※医薬部外品の効能は表示範囲に準じます。症状が続く場合は歯科を受診してください。
目的別おすすめランキング
◆ むし歯予防
【総合1位】クリニカ アドバンテージ ハミガキ
1450ppmF、高密着フッ素、泡控えめでみがきやすい定番。
- 長時間ブラッシングに適した低発泡
- ドラッグストアで入手しやすい
目安価格:300〜500円/130g
🦷歯科専売 チェックアップ スタンダード
低研磨・低香味・低発泡。フッ素の効果が長持ちし、毎日のホームケアに最適。
- 就寝前の使用に◎
- 小児用ジェルと使い分け可能
目安価格:700〜1,000円/135g(医院販売)
◆ 知覚過敏ケア
【定番】シュミテクト コンプリートワンEX
硝酸カリウムの力でしみる刺激をブロック。フッ素配合でむし歯予防も同時に。
- 毎日の継続使用で効果実感しやすい
- 低研磨タイプ
🦷歯科専売 システマ センシティブ
硝酸カリウム+乳酸アルミニウムでダブルケア。冷たい刺激が苦手な方に。
◆ 歯周病予防
🦷歯科専売 デント システマEX ハミガキ
強い殺菌作用を持つLSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)+CPC(塩化セチルピリジニウム)をW配合。歯周病リスクが高い方のデイリーケアに。
【市販】アセス
ハーブ由来成分で炎症をやわらげる処方。香味の好みで合う/合わないが分かれます。
◆ ホワイトニング(ステイン対策)
【人気】アパガード プレミオ
ナノハイドロキシアパタイト配合で再石灰化サポート+微細な汚れを吸着・除去。
🦷歯科専売 ブリリアントモアW
ピロリン酸Naなどでステインを浮かせて除去。着色しやすい方のデイリーに。
主要製品の比較表
製品名 | 目的 | 主要成分 | フッ素濃度 | 研磨性/発泡 | 目安価格 |
---|---|---|---|---|---|
クリニカ アドバンテージ | むし歯予防 | フッ化物、酵素 | 〜1450ppmF | 中/控えめ | 300–500円 |
チェックアップ スタンダード | むし歯予防 | フッ化物 | 〜1450ppmF | 低/低 | 700–1,000円 |
シュミテクト EX | 知覚過敏 | 硝酸カリウム | 有(ppmは製品により) | 低/普通 | 500–900円 |
システマEX | 歯周病予防 | LSS、CPC | 有 | 低/低 | 800–1,200円 |
アパガード プレミオ | ホワイトニング | ナノHAP | 有 | 中/普通 | 800–1,200円 |
ブリリアントモアW | ホワイトニング | ピロリン酸Na など | 有 | 低/低 | 800–1,300円 |
※価格は編集時点の目安です。販売店・容量で変動します。
🪥効果を最大化するみがき方
効果を最大限に引き出すには、みがき方も重要です。
- 2分以上、小刻みにやさしくみがく(力はボールペンの筆圧程度)。
- 就寝前は特に丁寧に。唾液が減る時間帯はむし歯リスクが上がります。
- すすぎは少量の水で1回にして、フッ素を口腔内に留める。
- 知覚過敏は温度刺激の強い飲食を一時的に控えると実感が早い。
- 3か月ごとに歯ブラシを交換。毛先が開いたら即チェンジ。
よくある質問
子どもにはどのフッ素量が安全?
6歳未満は、歯みがき粉をうまく吐き出せずに飲み込んでしまうことが多く、過剰に飲み込むと、歯の形成期に「歯のフッ素症(白い斑点や縞模様)」が出ることがあります。1000ppm程度のものを選ぶと良いでしょう。歯みがき粉の量は、以下を目安にしてください。
2歳までは:米粒程度(1~2mm、約0.1g)
→ 唾液に溶けたフッ素が歯に作用するだけで十分効果があります。
3~5歳:グリーンピース大(5mm以下、約0.25g)
→ 吐き出しが上手になってきても、まだ飲み込むことがあるので控えめに。吐き出しが難しい場合はジェルや低香味を選びましょう。
ホワイトニング歯みがきで本当に白くなる?
市販の歯みがきは漂白ではなく着色の除去が中心です。歯の色そのものを上げたい場合は、歯科医院でのホワイトニングを併用してください。
電動歯ブラシと合わせても大丈夫?
問題ありません。研磨性が高すぎる製品は避け、低研磨+フッ素を基本にしましょう。
まとめ:目的に合わせて“1本”を選ぼう
健康的な歯を作るためには、歯みがき粉は自分の目的別に選ぶのが近道です。
迷ったら「むし歯予防=1450ppmF」「知覚過敏=硝酸カリウム」「歯周病予防=CPC/LSS」「ホワイトニング=ポリリン酸/ナノHAP」を目安にしてください。合う製品が見つからない場合は、歯科医院でカスタマイズ提案を受けるのがおすすめです。
どれにするか迷ったら:まずは チェックアップ スタンダード(毎日のベース)+目的別の1本を併用してみましょう。
※本記事は一般的な情報提供です。症状が続く・悪化する場合は受診をしてください。
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